LGBT
私のLGBT運動に対する考え方。
太田「あのね、Lちゃん、小林よしのりの『脱正議論』って漫画は知ってる?」
Lちゃん「小林よしのりさんが漫画家なのは知ってますよ。『おぼっちゃまくん』の人でしょう? でもその漫画は知らないです。」
太田「あの人ね、今は何してるのかよくわからないんですが、昔、薬害エイズ訴訟に関わったことがあるんですよ。」
Lちゃん「え! そんなことがあったんですか。」
太田「そうそう。当時、彼は『ゴーマニズム宣言』っていう漫画の連載をしていたんですが、その中で薬害エイズ事件を取り上げたのがきっかけで、『HIV訴訟を支える会』の代表に就任して活動していたの。すごいでしょ。」
Lちゃん「それはたしかにすごい。」
太田「で、原告団の勝訴的和解で事件は終了したんですけどね、運動に参加していたボランティアの学生たちが、左翼系の協力団体に取り込まれて、薬害エイズのことだけじゃなくて『戦争責任の追及』とか無関係の政治運動までするようになっちゃって・・・小林よしのりは『日常に帰れ』と学生たちに言ったんだけど、学生たちは運動をやめなかったと。」
Lちゃん「運動自体が目的化してしまったんですね。」
太田「そうなのよ。そのあたりの顛末が描かれているのが『脱正議論』。今の小林よしのりの漫画は知らないけどね、あの本は名著よ。一度Lちゃんにも読んでほしいレベル。引っ越しで荷物が多すぎて売っちゃったけどね。」
Lちゃん「そこは売らないでくださいよ(笑)。」
太田「でもさ、小林よしのりって、近年もSEALDs(2016年8月15日に解散)の奥田愛基さんと対談しててね、彼にもずっと運動を続けるのは良くないみたいなことを言ってる。」
小林よしのり(マンガ家)×奥田愛基(SEALDs)――「対話」 - 太田出版 (ohtabooks.com)
Lちゃん「奥田さんも今何してるのか分からないですね。日常に戻っていればいいですけど。」
太田「そうね。で、前置きが長かったけど、LGBT運動も左派に取り込まれなければいいなあ、って。もしかしたらすでに取り込まれてるのかもしれないけど。」
Lちゃん「ハッ! 先生、それが言いたかったんですか。」
太田「そうよ。なんかね、だんだんリベラルがLGBTの権利を擁護する活動に乗り出していて、何だかすごくLGBTにとって好都合なことばかり言ってるんだけど、ちょっと前までリベラルってそんなこと言ってなかったじゃない? 女性の人権ということは言ってたけど、LGBTの人権について大声で言うようになったのって割と最近ですよ。だから、LGBT当事者が左派に取り込まれて別の活動に動員されるというようなことが起きないかって心配・・・。」
Lちゃん「でも、LGBTの権利、特に同性婚の法制化を推進してくれるのであれば、彼らが左派を利用しても良いのではないですか?」
太田「利用できるならいいよ。逆に薬害エイズの運動を支援した学生たちのように利用されるんじゃないかって心配してるの。現に何か左派に流されてそうなLGBT当事者もいるし、反対にそれを見て運動から遠ざかっている当事者もいると聞きます。」
Lちゃん「そうなんですね。」
太田「と、いうこともあって、私はそういう運動は遠くから見ているだけにします。なんせ思想的には保守寄りですからね、絶対に相容れない(笑)。」
Lちゃん「仮にもし、保守寄りのLGBT運動が現れたら、それには支援しますか?」
太田「どうだろう・・・カンパくらいはするかもしれないな(笑)。でも、運動自体に結構消極的なもんだから、何か主体的に参加するということはないと思う。」
Lちゃん「先生、要はどうであれLGBT運動について特に主体的に参加する気はないということですね。」
太田「私は、LGBTの方々が日常生活で困ることがあれば法律家として助力するのが一番だと思ってまして。私個人の考えとして、法的紛争で困るのに性別も性的指向も何も関係ない、LGBTも同様だ、というのがあるのね。それを法律家として一つずつ解決していくことが使命だと思っている。」
Lちゃん「ふむ。じゃあ、わざわざブログにLGBTの法的問題を取り上げる理由は何でしょうか?」
太田「LGBT当事者の皆さんに、『ちゃんと理解がある弁護士がいる』というのを分かっていただきたくて取り上げてるのよ。別にとりたててLGBTビジネスがしたいわけじゃなくて、当事者の皆さんにも安心して相談していただきたい、ということ。」
Lちゃん「過去にも複数のセクシャルマイノリティーの方がお見えになってますよね。」
太田「セクシャリティが直接関係するような事件であっても、心配しないで相談していただきたいです。常にLGBTが直面するであろう法的問題に関してアンテナは張ってますんで。」
☆保守派のLGBT当事者の方も少なくないと聞きます。安心してご相談を☆