離婚・男女問題
債務不存在確認訴訟の使い道を再考してみた。
太田「債務不存在確認訴訟、私はあまりやらない派なんですけどね。」
Lちゃん「先生、だったらわざわざ記事書かないでください（笑）」
太田「企業側だと提起することもあると思うのよね。モンスタークレーマーにいわれのない請求をされている場合なんか特に。」
Lちゃん「放置しておくとじゃんじゃん電話がかかってきたりして、業務に支障を来すでしょうからねー。」
太田「ネットの記事で読んだんだけど、労使関係でも使うって。記事のは訴訟じゃないけど労働審判だってさ。残業代やらパワハラやら主張して、じゃんじゃん電話かけてくる労働者との紛争解決に、債務不存在を主張して労働審判を申し立てるの。それもアリだなーって思ったわ。」
Lちゃん「あと、前に先生がおっしゃってたのは、病院がモンスターペイシェント対策で提訴するとか、保険会社が提起するとか、ですよね。やはり、ある程度経済的に余力のある企業や組織がやるものというイメージです。弁護士費用もかかりますし。」
太田「うん。だから今までは個人の相談者の方には全くおすすめしてなかったのよ。訴えられるまで待ちなさいって言ってた。けど、よく考えたら、個人に対しても文句を言うのが目的みたいになってて、いつまで経っても訴えてこないで文句ばかり言ってくる人っているじゃない？」
Lちゃん「はて、そんな人いますか？？」
太田「ストーカーだよ！ ストーカーってたまによくわからん慰謝料請求をしてくるでしょう？ あれ、連絡を取りたいだけなんだよね。放置しておくとじゃんじゃん請求の電話やメールがやってくる。」
Lちゃん「警察に相談した方が早いと思いますけどねー。」
太田「と、思うでしょう？ ところが、警察があてにならないケースもあってさ。民事不介入だから慰謝料請求するのはやむを得ないとか、被害者に説明したりすることがあるの。警官、民事はよくわかってないから。」
Lちゃん「うわー。明らかにストーカー目的で請求してるのに！」
太田「だもんで、警察があてにならないケースは、こっちから債務不存在確認訴訟を提起するのも一手ですよ。費用はかかるけどやむを得ない。」
Lちゃん「ストーカーにそんなことして、逆上して大変なことにならないですかね？」
太田「ストーカーってさ、変なもので権威主義だったりするのよ。弁護士とか裁判所とかいう単語を見ると、比較的に大人しくなる。みんながみんなそうではないのだろうけどね。」
Lちゃん「だったら、大半のストーカーは警察にも弱いはずだから、警察が強めに動いてくれたらいいのに。」
太田「そうなんだけど、悲しいかな、自分で費用を出して動かないといけない場合もあるんですよ。まあ、債務不存在確認訴訟という方法もあるということで、ストーカーに理不尽な請求をされていて、これから警察に相談に行こうとしている方は、頭の隅に置いてくれたらなぁと思います。」