離婚・男女問題
りこんしたい、と思ったらやること。
Lちゃん「なんで、『りこんしたい』ってひらがななんですか（笑）」
太田「ちょっと調べてみたら、ひらがなで検索する人も多いんですよ。多分、漢字に変換する余裕がないレベルで離婚したいんだね。」
Lちゃん「なるほど……しかし、離婚したいって思っても、すぐに離婚できるものではないのが実情です。」
太田「結婚は婚姻届を出すだけでOKですが、離婚は離婚届を出すまでが大変なのです。財産のこと、子どものこと、そして何より今後の生活のこと……焦って離婚しようとすればするほどよろしくないです。なので、慌てている人はまずは落ち着いて。」
Lちゃん「結局、双方有責配偶者でないなら、まず別居したほうが離婚しやすいんですよね。」
太田「私の感覚だと、別居が二年ほど続いていると、裁判でも離婚が認められやすくなります。だもんで、離婚したいなら、まずは別居の計画を立てるのが先決です。同居しながら離婚調停なんかやる人もいますが、かなり精神衛生上よろしくないと思いますよ。」
Lちゃん「やはり女性だとまだまだ男性よりも収入が低いこともあって、経済的なことを考えてしまいますよね。」
太田「色々な別居のパターンを見てますが、一番いいのは実家に帰ってしまうことですね。ただ、やっぱり事情があってご実家に帰れない人もいるので、そうすると自分でアパートやマンションを借りる必要が出てくる。しかし、無職じゃマンション借りられないですからね。」
Lちゃん「まずは同居中から仕事を見つけて、収入を確保して、といった段取りが必要になるわけですね。」
太田「そうそう。離婚は計画的に、長期戦を覚悟してください。」
Lちゃん「とはいえ、逆に諸条件が整ってると離婚も早くできそうですね。」
太田「すぐに別居ができて、かつ配偶者と話し合いがすんなりできる場合はね。古い統計ですけど、2008年の離婚総数は251136件、うち220487件が協議離婚です。」
＊参考資料
平成 21 年度「離婚に関する統計」の概況
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/tokusyu/rikon10/dl/gaikyo.pdf
Lちゃん「約88%が協議離婚なんですね。でも残りの12パーセントは……」
太田「調停だったり裁判だったり、ですね。あ、251136件のうち別居して離婚した件数は183377件、73パーセントです。」
Lちゃん「やはり別居してから離婚するのがスタンダード、と。」
太田「別居期間は8割以上が1年未満です。ただし、年齢が上がっていくほど1年未満で離婚できてる割合が下がるね。で、話を戻すと、配偶者と話し合いができてスカッと離婚できそうな人は我々弁護士の出る幕じゃないからいいんです。そうじゃない人は弁護士にご相談ください。一緒に考えていきましょ！」
Lちゃん「特に、調停や裁判が必要になりそうな約1割の方々。」
太田「調停や裁判は情ではなく法にのっとって話が進みますからね。あと、本当に時間はかかります。それだけはご理解ください。」
Lちゃん「調停の期日も、１ヶ月に１回入ればいい方ですからね。下手したら2ヶ月くらい入らないときがある。」
太田「そうそう。だけど焦ったらダメなんです。落ち着いて、冷静にちょっとずつ問題を解決していきましょ！」