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コラム
Column
その他法律問題

テロ等準備罪は共謀罪ではない。

Lちゃん「先生、この間共謀罪の法案が衆議院の法務委員会で可決されて、共謀罪の法律ができてしまいそうなんですが…」
 
太田「そうねぇ。」
 
Lちゃん「もし共謀罪ができて施行されてしまったら、例えば居酒屋で同僚同士が『あの上司ぶん殴ってやる』みたいな話をしても、逮捕されてしまうんですよね?」
 
太田「はあ? ありえないよ!」
 
Lちゃん「でも、どこかでそんな話を聞きましたよ。普通のデモに参加しても危ういとか…」
 
太田「ないない(笑)。そもそもLちゃんは暴力団やテロ集団の一味ですか?」
 
Lちゃん「違いますよ! そんな風に見えますか?」
 
太田「見えないから大丈夫よ(笑)。あのね、テロ等準備罪の行為主体はテロリズム集団その他の組織的犯罪集団に限定されてるの。だから、一般市民には関係ない。」
 
Lちゃん「なんだ、そうだったんですか! 安心しました♡」
 
太田「そもそも、共謀罪というマスコミの呼び方がミスリーディングなんです。共謀しただけでは犯罪は成立しなくて、犯罪を実行するための準備行為が必要なのね。だから、テロ等準備罪という呼び方の方が的を射てる。」
 
Lちゃん「へえ。なんでマスコミは変な呼び方してるんですか…」
 
太田「知らん(笑)。一部のマスコミはちゃんとテロ等準備罪って言ってますよ。あとね、対象となる犯罪も重大犯罪に限定されてるから、さっきのぶん殴ってやるって例は該当しないのよ。傷害罪は対象だけど、暴行罪は対象じゃない。」
 
Lちゃん「私、テロ等準備罪について知らないことだらけですね。なんでもっと正しい内容を報道しないのかな。危険ばかり煽るなんて…」
 
太田「テロ等準備罪を成立させたくない人がいるようですね(笑)」
 
Lちゃん「しかし本当に安心しました♡」
 
太田「あれだ、Lちゃんは私が裁判所に行ってる間にでも、私のことをしばきたいとか誰かと話してるのかな?」
 
Lちゃん「え…この事務所、盗聴器ついてます?」