墓じまいについて。
Lちゃん「うちのお墓、お父さんお母さんが亡くなったらどうなるんだろうって最近思うんですよ。私、関東から離れる気がないですし、妹も海外に行ったまま帰ってきそうにないし…」
太田「Lちゃん、妹いたんだ?」
Lちゃん「お母さんに一度様子見てこいと言われたので、アメリカまで観光がてら会いに行きましたけど、妹は向こうで結婚するとか言うし、どうしたものかと。で、お墓、どうしたらいいんですか?」
太田「そのまま無縁墓にしないためには、元のお墓を墓じまいして、こっちにお墓を移すとか適切な方法を取る必要があります。」
Lちゃん「墓じまい?」
太田「お墓を撤去して、墓地を所有者に返します。で、中のお骨を新しい場所に埋葬するんですよ。」
Lちゃん「ややこしそう…」
太田「一応墓地埋葬法が絡んできますからね。忙しい人は行政書士か弁護士に頼んだらスムーズかと。」
Lちゃん「具体的にどういう手続になりますか?」
太田「まず、新しいお骨の受け入れ先から受入証明書を発行してもらいます。また、今の墓地の管理者に埋葬証明書を発行してもらいます。」
Lちゃん「ふむふむ。」
太田「それから、今のお墓がある地方自治体に改葬許可申請の手続をします。この時に、先に取得した証明書2つが必要になるんだ。申請が通れば許可証が発行されますよ(法8条)。改葬許可証が出たら、これを新しい墓地のある自治体に提出します。」
Lちゃん「思ったより難しくないですね!」
太田「手続自体はね。だけど、元のお墓のある墓地の管理者ともめるケースがあります。墓地を経営している側からしたら、お墓がなくなったら収入が減りますからね。残念ですが、高額の離檀料の支払いを求められるケースもあるとか…」
Lちゃん「わあ…」
太田「あと、物理的にお墓の撤去をするには、石材店に依頼する必要があるので、やっぱり費用はそれなりにかかります。」
Lちゃん「いっそ石材店に費用を払うなら…石材店が墓じまいサービスをしてたりしませんか?」
太田「はい、そういうサービスもあるみたいですね。でも不当に高額ではないか、費用をしっかりチェックしてくださいね。さっきも書いたとおり、法的手続自体は大して難しいわけではないので。」